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    言語と音楽(その1)

    2014.05.31

    ガンジス河はそこにあり、昔と変わらず人々の穢れを取り除いていた、自らは泥まみれで。バラナシの迷宮のようなストリートを右に左に上に下に進んでいくと、「ここです。」とオートリクシャー運転手の青年は言う。そこはタブラ奏者Bagchiの自宅兼音楽教室であった。「ようこそ!さあ、中へお入りください。」ここで、プライヴェートコンサートを行ってくれることになっている。

     

    こぼれそうな笑みとともにチャイが運ばれてきた。「音楽を聴きたいそうですね。ちょっと待ってくれたまえ。いま仲間を呼んでみるよ。」電話でミュージシャン仲間に連絡を取っている様子。チャイがもう一杯運ばれ、甘いお菓子を楽しむこと30分、一人のでっぷりしたおっさんが眠そうに姿を見せた。「やあ!」

     

    二人目の音楽家が現れるまでにはさらに30分。ひょろっとした若者が元気とともに「やあ!」。Bagchiは、壁に貼られたインドの神々に何やらお祈りを始める。お香の香りが狭い部屋に広がっていく。部屋の片隅でシタールが音を広げる。それは妖艶な妖精を背に乗せたお香のように滑らかに空気の上に遊ぶ。Bagchiのタブラがいつの間にかシタールの流れに硬質さを据える、こぼれる香りをとらえるように。新たな音がそれに加わる。ひょろっとした青年は笛を吹いていた。ひらひらと漂う煙のように、その音の一つ一つにインドの神々が鎮座ましましていた。