LINGUA MANIA ブログ

<英単語の作り方>12 (接頭辞入門:共通項)

2014.03.20

接頭辞入門(その5)

グループBの拡張

グループBに仲間を少しだけ増やし、それぞれの接頭辞について整理していこう。その際に、その単語を構成する要素(他の語根)も関連できるものは記憶すると良い。

拡張グループB:sympathy, antipathy, apathy, telepathy, empathy

 

接頭辞syn-「共に」(sym-, syl-, sy- )
1 sympathy       同情  -pathy(情;感)
2 synchronize 同時に起こる  -chron-(時)
3 synonym  同義語 -onym(名前)
4 symphony  協和音 -phony(音)
5 symbiosis        共生  -bio(生)
6 symmetry  対称  -metry(測定)
7 symposium    討論会 -po(飲む):酒を飲みながらの談論

 

接頭辞anti- 「反;非;対;不」(ant- )
1 antipathy    反感  -pathy(情;感)
2 antonym  反意語    -onym(名前)
3 antarctic    南極の    arctic(北極)
4 antibiotic 抗生物質 -bio-(生)
5 antisocial 反社会的な  social(社会的な)
6 antidote  解毒剤  -dot-(与える)
7 antagonist    敵対者     -agon-(競う)

 

接頭辞a- 「無い」(母音の前でan- )
1 apathy  無感覚  -pathy(情;感)
2 atom   原子    -tom(切る):これ以上切れないもの
3 asylum  避難所  -syl-(逮捕の権利)
4 anonymous 匿名の  -onym-(名前)
5 amnesty        恩赦  -mnesty(思い出す):罪を忘れる
6 amnesia   記憶喪失   -mnes-(思い出す), -ia(病名を作る接尾辞)
7 atypical        型にはまらない typical(典型的な)
8 anarchy 無政府状態 -archy(体制)
9 atheist        無神論者     –the(神), ist(人を表す接尾辞)
10 abyss     深海             -byss(底)

 

接頭辞tele- 「遠い」
1 telepathy    テレパシー -pathy(情;感)
2 television  テレビ  -vision(映像)
3 telephone  電話  -phone(音)
4 telescope 望遠鏡 -scope(見る) cf. microscope(顕微鏡)
5 telegram     電報        -gram(書く)

 

接頭辞en- 「の中に」(em- )
1 empathy   感情移入        -pathy(情;感)
2 embrace    抱きしめる -brace(腕)
3 enthusiasm   熱狂           -th(神) :内側に神をもったような状態

接頭辞入門(その6)に続く


< 英単語の作り方 >11(接頭辞入門:共通項)

2014.02.25

接頭辞入門(その4)

グループB:sympathy、antipathy、apathy

それぞれの単語に共通なのは-pathyの部分。この語根は「感;情;気」などの心に関する意味を担っている。接頭辞syn-、anti-、a-との組み合わせによる意味の変化を観察してみよう。

 

接頭辞syn-は、「共に」を表す。b、p、mの前でsym-に変化する。sympathyは、[sym(共に)+-pathy(感じる)]で、「共感;同情」の意味になる。このsyn-を理解するためには、synchronized swimming(シンクロナイズトスイミング)の動きの同時性を思い出せばよい。 -chron-の部分は「時」を意味する。また、synonymは、「同義語」であり、以下の接頭辞anti-のグループのantonym(反意語)と対をなす。

 

接頭辞anti-は、「反;非;対;不」を意味する。antipathyは、[anti-(反)+-pathy(感)]で、「反感;嫌悪」の意味になる。antonymは、「反意語」であり、synonym(同意語)とペアで記憶すると良い。「北極の」はArcticであり、その対極はAntarctic(南極の)となる。ant-は、anti-の異形。

 

接頭辞a-は、「無い」を意味する。apathyは、[a-(無い)+-pathy(感情)]で、「無感動」の意味となる。この接頭辞a-を理解するためには、atom(原子)という単語の構成の分析が有益である。atom=[a-(無い)+-tom(切る)]で、「もうこれ以上切っても切れない最少単位」となる。語根-tom(切る)は、anatomy(解剖)と関連させると覚えられる。

接頭辞入門(その5へ)続く


< 英単語の作り方 > 10(接頭辞入門:共通項)

2014.02.08

接頭辞入門(その3)

グループA [import、export、transport]におけるtransport(輸送する)に焦点をあて、接頭辞trans-を検証しよう。 接頭辞trans-は、「AからBへの移行」を意味し、英単語生成に極めて貢献度が高い。元来は、ラテン語の前置詞transであり、その意味は「~を超えて、~を通って向こうに」などの意味を表す。英単語における接頭辞trans-を分かりやすいものから眺めていこう。

(1) translate(翻訳する):[trans(向こうへ)+late(移す)]

「英語から日本語にtranslate(翻訳する)」などと使うので、「AからBへの移行」が感じ取れる。

(2) transform(変形させる):[trans+form(形づくる)]

(3) transfer(移動する):[trans+fer(運ぶ)]

ここでの語根-fer(運ぶ)は、prefer(より好む)やdiffer(異なる)などに含まれるものと同じ。

(4) transplant(移植する):[trans+plant(植える)]

(5) transfuse(輸血する):[trans+fuse(注ぐ)]

ここでの語根-fuse(注ぐ)は、refuse(断る)やconfuse(混乱させる)などに含まれるものと同じ。

(6) transit(通過する、通過):[trans+it(行く)]

ここでの語根-it(行く)は、exit(出口)=[ex(外に)+it(行く)]に含まれるものと同じ。

(7) transparent (透明な):[trans+parent(見える)]

「AからBへ通して見える」ことから「透明な」という意味になる。後半の-parentは、apparent (明白な) や apparition(幻影)に含まれているものと同じ語根 -par(見える)が使われている。appear(見える)と関連させて記憶すると良い。

(8) transcend(超越する):[trans+scend(登る)]
「AからBへ通り越して行ってしまう」ことで「超越する」の意味になる。後半の語根-scend(登る)は、ascend(登る)=[ad(に)+scend]とdescend(下る)=[de(下に)+scend]に含まれているものと同じなので、関連させて意味と接頭辞を整理すると良い。

(9) trespass(不法侵入する):[tres(trans)+pass(通る)]

tres-は、trans- の異形。

(10) tradition(伝統) :[tra(trans)+d(与える)ition(名詞語尾)]

「AからBへ伝える」ことが「伝統」となる。tra-は、trans-の異形。ラテン語trado(手渡す)=[trans+do(与える)]が語源。この動詞を名詞にするとtraditioになる。ただし、この形は名詞の主格であり、対格にするとtraditionemになる。この語尾の-emを切り取った形が、英単語のtraditionである。

接尾辞入門(その4)へ続く


< 英単語の作り方 > 9(接頭辞入門:共通項)

2014.01.28

接頭辞入門(その2)

グループAの[import、export、transport]で浮かび上がったイメージを中心に、接頭辞の対概念などを考察していこう。まずは、import(輸入する)とexport(輸出する)のような対概念のペアを他に探してみよう。
※接頭辞in-は、bとpとmの前でim-になる。
※ex-は「前の、元の」の意味の接頭辞でもある。cf. ex-wife(元妻)

グループAの発展編(a):[importとexport] 接頭辞in-とex-の対立イメージ

(1)  impressとexpress

ここでの共通項-pressは、「押しつける」の意味。impressは、[im(中に)+press(押す)]という分析。「中」を「心の中」と考え、心の中に押し、「印象付ける;感動を与える」となる。expressは、[ex(外に)+press(押す)]で、心の中の思いを外に押し出し「表現する」となる。

(2)  includeとexclude

共通項は-cludeで、この意味は英語のclose(閉める)であり、綴りが似ているので覚えやすい。includeは、[in(中に)+clude(閉じる)]で、「含む」の意味になる。excludeは、[ex(外に)+clude(閉じる)]で、「締め出す;排除する」の意味となる。

(3)  involveとevolve

共通項は、-volveで、意味は「巻く;回転する」。舌がよく回り弁舌さわやかな人のことをvoluble(口達者な)と表現する。「巻物」は、volumeといい、昔の書物は巻かれていたことが分かる。今でもvol.1(1巻)とかvol.2(2巻)などの表現は生きている。involve= [in(中に)+volve(巻く)]で、意味は「巻き込む」となる。evolve=[ex(外に)+volve(回転する)]で、「発展する;進化する」の意味となる。音韻変化のため接頭辞ex-がe-となっている。

(4)  injectとeject

-jectは「投げる」の意味。カエサルの言葉として有名な「賽は投げられた」はラテン語でAlea jacta est.(アーレア・ヤクタ・エスト)と言う。injectは、[in(中に)+ject(投げる)]=「注入する」となる。ejectは、[ex(外に)+ject(投げる)]=「追い出す」などの意味になる。

(5)  inventとevent

-ventは「来る」の意味。カエサルの言葉で有名なveni, vidi, vici.(ウェー二―・ウィーディー・ウィーキー)「来た、見た、勝った」というラテン語がある。inventは、[in(心の中に)+vent(来る)]=「発明する」となる。eventは、[ex(外に)+vent(来る)]で、「出来事」となる。

(6)  inspectとexpect

-spectの部分は「見る」の意味。この「見る」という意味を記憶付けるために、いつも人を「見ている」spy(スパイ)という単語を関連付けておこう。inspectは、[in(中を)+spect(見る)で「調べる」の意味。expectは、[ex(外を)+spect(見る)]で、「外を見て何かを待つ」の意味合いで、「期待する」などの意味で使われる。respectやsuspectやperspectiveなどにも入っているspectは大切な語根の一つ。

※xという文字は2重子音でksという音を担っている。ラテン語ではexspecto(待つ;期待する)という綴りだが、英語ではsを落としてexpectの綴り。

(7)  immigrateとemigrate

-migrateは「移住する」の意味。immigrateは、[in+migrate]で、「外国等から、こちらの方へ移住する」の意味。emigrateは[ex+migrate]で、「自国から他の国へ移住する」の意味。

(8)  inhaleとexhale

-haleは「息をする」の意味。従って、inhaleは、breathe inの意味。exhaleは、breathe outの意味。

(9)  inspireとexpire

ラテン語でDum spiro, spero.(ドゥム・スピーロ―・スペーロー)「息をしている間は、希望がある」という言い回しがある。このspiroとspirit(精神)を関連させると良い。inspireは、「神的な存在が息を中(in)に吹き込んでくる」と考え、「着想を得る」などの意味になる。expireは、風船から空気が外(ex)に抜けていくイメージで、一旦入った空気・息が抜けていき、しぼんでしまう、つまり「有効期限が切れる」などの意味になる。もちろん「亡くなる」の意味でも使う。

(10) imposeとexpose

-poseは、「置く」の意味でpつながりでputと関連して記憶できる。ここでのimは、「~に」の意味で、「~に置く」から「(税金などを)~に課す」の意味に。exposeは、[ex(外に)+pose(置く)]で、「さらす」などの意味になる。

(11) intendとextend

-tendは、「伸ばす、張る」の意味の語根。tendは、このまま英単語として「傾向がある」の意味の動詞でもある。tension(緊張)やtense(緊張した)も一緒に記憶すると良い。intendのin-は「心の中」と考え、「心の中から未来に向けて思いをぴんと張る」ことで「意図する」の意味になる。extendは、「物理的な世界において外に力や時間などを押し広げる」ことで「拡大する、延長する」などの意味になる。



接頭辞入門(その3)へ続く

 


< 英単語の作り方 > 8(接頭辞入門:共通項)

2014.01.21

接頭辞入門(その1)

たとえば、import、export、transportと並べてみて気づくことは各単語の後半の-portは共通であり、前半に変化があるということである。この前半部分im-、ex-、trans-などの部品を接頭辞という名称で呼ぶことになっている。接頭辞は、特に長い単語を構成するのには欠かせない部品であり、したがってこの知識が英単語増強への手助けとなる。ここでは、接頭辞に関する有効な覚え方やイメージ作りを検討し、英単語の作り方の基礎知識を整理していこう。ある種の英単語をグループごとに分類し、共通するイメージや異なる部分などを考察し、記憶と類推の分析力を身に着けるのがねらいである。

 グループA : import, export, transport

各単語の共通項である-portは「運ぶ」という意味の語根である。portable(もち運びできる)という単語をこのグループAに加えるとport=「運ぶ」というイメージが浮かびやすくなる。グループ間の意味の変化に注意し、各単語のイメージを作っていこう。

接頭辞in-は、「中へ」を意味する。b とpとmの前ではim-に変化する。importの基礎的意味は[im(中へ)+port(運ぶ)]となる。単語使用時の意味は状況により異なり、ある国の中に製品などをimportすると、「輸入する」となり、コンピューターにデータなどをimportすると「(データなど)を取り込む」となる。この接頭辞in-は英語の前置詞inと感覚が似ているので、比較的理解しやすい。

接頭辞ex-は、「外へ」を意味し、exportを分析すると、[ex(外へ)+port(運ぶ)]となり、国の外に製品などをexportすれば「輸出する」などの意味になる。この接頭辞ex-を感覚的に理解するためにexit(出口)=[ex(外に)+(行く)]を覚えておくと良い。

接頭辞trans-は、「向こうへ」を表し、transportは[trans(向こうへ)+port(運ぶ)]という分析になり、A町からB町へ物をtransportすれば「輸送する」となる。この接頭辞trans-を感じ取るためには、まずはtranslate(翻訳する)という単語の綴りと「A言語からB言語へ言葉を移し変える」という意味を覚えることが大切。

 接頭辞入門(その2)へ続く